ヒートシンク付きX570マザーに最適、CFD「PG3VNF」レビュー
2021/03/13
せっかくZen2で新しいパソコン組むんだから、SSDもPCIe 4.0対応の奴が使いたいよね!みたいな。
というわけでCFDのPCIe 4.0対応SSDであるPG3VNFシリーズ、これの1TBモデル(CSSD-M2B1TPG3VNF)を購入したのでレビューします。
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PG3VNF
今回購入したのはCFDのPG3VNF、これの1TBモデルです。型番はCSSD-M2B1TPG3VNF
買って1ヵ月で1万くらい値下げされてるのほんと笑うわ。
CFDさぁ……そりゃないよ。
外観
パッケ、正直このドラゴンはダサいと思う。
NANDは4枚、両面実装です。
コントローラーはPhisonのPS5016-E16。中身はTSMC 28nmのARM Cortex R5(32bit、2コア)です。
キャッシュ用のDRAMにはSK hynixのH5AN4G8NBJR-UHCが2枚載っています。
DDR4-2400の4Gbitを裏表2枚で、4Gbitx2=8Gbit=1GByteです。
NANDはキオクシアのTABBG65AWVです。BiCS4 3D TLC NANDです、多分96層。
(もう東芝メモリじゃないから東芝って言っちゃダメだぞ、万年時計で殴られるぞ)
ヒートシンクは付属していません。これはマザー付属のヒートシンクを使えという意味であって、ヒートシンクがなくても問題ないという意味ではないので注意。
世の中にはヒートシンクが浮いてるSSDとかがあるので、浮くくらいなら最初からヒートシンクなしで良いよ感ある。
容量
容量別の仕様をまとめてみました。
容量 | 500GB | 1TB | 2TB |
---|---|---|---|
フォームファクタ | M.2 2280 | ||
インターフェース | PCIe Gen4 x4 (NVMe 1.3) | ||
コントローラー | Phison PS5016-E16 | ||
DRAM | 512MB | 1GB | 2GB |
NAND | BiCS4 3D TLC | ||
シーケンシャルリード | 5000 MB/s | ||
シーケンシャルライト | 2500 MB/s | 4400 MB/s | |
ランダムリード | 400K IOPS | 600K IOPS | |
ランダムライト | 550K IOPS | 500K IOPS | |
TBW | 850 TB | 1800 TB | 3600 TB |
仕様表見てて思うのは、「TBWがかなり多いな」という事。
同じ1TB同士ならWD Blueが400TBで、Intel 760pが576TBだったので、3倍以上あることになる。
ただ、TBWなんてメーカーが勝手に言う事なので実際の耐久性は分からない。これは実際に使ってみるしかないです。BiCS4なので悪くないとは思いますが……
容量に関しては1TBモデルが性能とのバランスが取れているのでおすすめ。2TBは容量増えてもTBWしか良くならない、たけーし。
500GB
1TB
2TB
ベンチマーク
ベンチマークをやってみましょう。
検証環境は以下の通り。
マザー | ASRock X570 Taichi |
---|---|
CPU | AMD Ryzen 7 3700X |
クーラー | Scythe 忍者 五 |
メモリ | Crucial DDR4-3200 16Gx2 |
GPU | Radeon RX 570 |
電源 | Corsair RM850x |
OS | Windows 10 Pro (64bit) |
OSはHDDに入れて、検証用のSSDをM.2スロット1(CPU直結)に挿しています。
S.M.A.R.T
CrystalDiskInfoでのSMART情報です。ちゃんとPCIe 4.0 x4で認識しています。
NVMe SSDはこの辺の規格も統一されてるので、どのSSDでも取得できる値は同じですね。
SATAにありがちなベンダ固有とかはない。
ベンチマーク
CrystalDiskMark、AS SSD Benchmark、ATTO Disk Benchmarkの3つでベンチマーク
CrystalDiskMark 6.0.2
CrystalDiskMark 7.0.0
AS SSD Benchmark 2.0.6821.41776
Corsair MP510とかでもそうだったんですが、圧縮機能が搭載されている訳でもないのに圧縮率で性能が多少変化するのはPhisonコントローラーの癖なんでしょうね。
ATTO Disk Benchmark 4.01.0f1
流石はPCIe 4.0という感じのスコアですね。PCIe 4.0らしいしっかりとした数値が出ています。
キャッシュ
HD TuneのFile Benchmarkで200GBほど読み書きしてみてSLCキャッシュを調べてみました。
SLCキャッシュ自体はあるはずなんですが、終始安定したパフォーマンスを発揮。
データ大量に詰め込んでベンチマークをすればまた違った結果が出るかもしれませんが、SLCキャッシュの管理はかなり優秀そうです。
温度
気になるのは温度だよね!HDTuneのテスト中にHWiNFOで温度を取得してみました。
室温は19℃、ヒートシンクはX570 Taichiの物です。
チップセットファンの回転数はデフォルトの状態(パフォーマンス)から標準にして少し下げてます。グラボはチップセットファンが窒息しない位置に接続。
結果です。
(終盤の温度が下がってるのはベンチ後の放熱です)
「サーマルスロットリングするよねー」とか考えてヒートシンクなしでベンチ回すとサーマルスロットリングより先にオーバーヒートしてデバイスを見失うのでマジでやめた方がいいです。真似して壊れても責任取れないです。
58℃くらいでデバイスを見失ってるように見えますが、実際はもっと高温になります。テスト開始から一瞬で温度が上がりきるので温度を取得する間もなく見失う。
(ちなみに、メーカーの検証結果だと70~80℃くらいでサーマルスロットリングが発生して1000 MB/sくらいまで落ち込むみたいです。)
冬+ヒートシンクが巨大なX570 Taichiなので少し低めに出ているというのはあるでしょうが、むき出し=エアフローなしで44℃くらいなら許容範囲内じゃないかな?
転送速度が速ければその分だけ負荷の掛かる時間が減るので、多少発熱が大きくてもそこまで差としては現れないかな。という感じ。
ヒートシンク付きマザーならコレ
PCIe 4.0対応SSDとしては他と同じ性能ですね。PCIeの帯域にはまだまだ余裕があるので、これから出てくる新製品が楽しみ。
SSDはたまにとんでもない地雷製品があったりするんですけど、このSSDは特に問題点もなく至って普通のSSDです。
2019-10-28の時点で市場に出回ってるPCIe 4.0のSSDは全て同じ構成で同じ性能なので、どのメーカーを選んでも同じです。
PCIe 4.0が使える=X570のマザーはヒートシンク付きの物が多い。
ヒートシンク付きのマザーを使うのなら、SSDはヒートシンク無しの方が良いでしょう。GIGABYTEのAORUSみたいなヒートシンクを外すと保証が切れる製品もあるので。
このSSDはその辺を考慮したうえでヒートシンクが付属しておらず、ヒートシンクを省いた分だけ安価に手に入るのでおすすめです。